仮想通貨による利益は確定申告をしておこう

世界中で利用者が増えている仮想通貨は、国家に依存しない通貨です。取引所を通して自由に売買できるので、投資運用の一環として資金を投じている方が大勢います。しかし、仮想通貨による利益も、税務署への確定申告の対象になるのです。毎年2月から3月の税務署が受け付けている期間内で申告しないと、申告漏れとして厳しい罰則の対象になってしまう可能性があるので、初心者の方は特に注意しましょう。

仮想通貨の確定申告の方法は、確定申告の書類にその年度の所得を全て記載してから税務署の窓口へ提出することです。一定以上の所得が発生した場合に申告する義務があるので、年間で赤字になった場合や、給与所得があるサラリーマンの年間20万円以下の雑所得では原則的に申告しなくても問題ありません。被扶養者については、基礎控除の年間33万円より小さい金額であったら課税所得がゼロになることで対象外になります。サラリーマンが別の目的で確定申告をする場合には、年間20万円以下の雑所得でもきちんと記載して納税しなければいけません。

仮想通貨の保有が問題ではなく、売買や交換、あるいは商品の購入で所得として確定した時点で確定申告をする形になります。

仮想通貨は原則的に総合課税の雑所得

2018年5月の時点では、仮想通貨は総合課税の雑所得の扱いです。初心者の方はよくFXや先物取引と混同しますが、それらの投資運用による利益は申告分離課税の雑所得だから計算方法が全く異なります。総合課税では文字通りに給与所得などの他の所得と合算されるので、合計金額によっては累進課税に従って全体的に影響が出てきます。いっぽう、申告分離課税では別枠で取り扱うため、単体で計算して税金を支払うことが可能です。

総合課税では、職場で行っている源泉徴収で差額が発生するケースがあり得ます。勤め先では社員がこっそり副業をしている事態は想定外だから、当然ながら毎月支払っている給与を基準に源泉徴収と年末調整を実行しています。そのため、仮想通貨で大儲けをした年度で給与所得の税率が不自然に上がってしまい、その原因を追究されてしまう恐れがあるのです。内容はともあれ、会社に内緒で金儲けをしていた事実は知られてしまうから、副業禁止の職場ではよく考えた上で仮想通貨に投資しましょう。

売買履歴をきちんと保管しておくのがポイント

仮想通貨の計算方法は、取引所ごとに計算するのが一般的です。確定申告では、基本的に1月1日から12月31日までの1年間の損益を合算します。購入のたびに取得価額などを記帳していく移動平均法と、年間の平均レートに従って所得を計算する総平均法のいずれかを選択しましょう。国税庁ではより正確に計算できる移動平均法を推奨していますが、継続して使用する場合はどちらを選択しても大丈夫です。

取引所でダウンロードできる売買履歴は、確定申告の根拠として大切に保管しておくのが鉄則です。場合によっては取引所が閉鎖されるので、いざ確定申告の準備となった時に慌てないためにもこまめに資料を手元に置いておきましょう。確定申告の初心者である場合は電子データと紙面の両方をストックしておくと、デスクの上でチェックマークを記しながら潰し込みができて確実です。

正確な所得を算出するには、取引をした日付などの色々な項目が必要となります。だいたいの取引所では管理画面から取引履歴をダウンロードできるので、確定申告用だけではなく、毎月の収支を記録する目的でも役立てましょう。

国税庁でも仮想通貨の取り扱いは手探りの状態

急速に広まった仮想通貨は、通常の通貨とほぼ同等の扱いになりつつあります。経済効果の大きさから国税庁では認める方向で審議されていますが、その一方で実態がない仮想的な存在であることから慎重に取引内容をチェックしているのが現状です。仮想通貨による利益と一口に言っても、1つの仮想通貨を売買した差額や、新しい仮想通貨への乗り換え、仮想通貨による商品・サービスの支払いと多岐にわたります。最も正確で最新の公式情報は国税庁のホームページにあるので、定期的に見ておきましょう。

総合課税の雑所得は、他の項目に分類できないことでの一時的な措置です。将来的にはFXのように申告分離課税の雑所得、あるいは、仮想通貨のために新たな項目を設置することも考えられます。ともあれ、現状では給与所得の税率にもダイレクトに影響する扱いで、初心者の方でも簡単に確定申告ができる状態です。

仮想通貨の所得の計算は初めてだと時間がかかるので、早めに売買履歴を表計算ソフトに落とし込む等の準備をしておくのが賢い対応となります。

仮想通貨に詳しい税理士に相談すると確実

確定申告に関する質問には、住所地を管轄とする税務署か有資格者の税理士が回答してくれます。ただし、仮想通貨については国税庁でも手探りでルールを作っている最中で、現場の税務署では人によって回答が変わるケースが珍しくありません。計算方法といった基本的な知識で回答できる部分は頼りになりますが、突っ込んだ質問では曖昧な返答になりがちです。FXなどの先物取引を勉強している税理士では、仮想通貨においてもスラスラと返答してくれます。

仮想通貨に強い税理士の探し方は簡単で、インターネット上で「仮想通貨 税理士」というキーワードで検索するだけです。税理士もビジネスとして税務処理を行っているので、ホームページ等で積極的にアピールしています。現在の仮想通貨の計算はかなり手間がかかるため、もしも確定申告を依頼する場合は繁忙期である2月中旬から3月中旬は避けた方が無難です。どちらにせよ資料を準備しなければいけないので、早めに依頼する先生を見つけておきましょう。

個人ではなかなか入手できない、独自の情報を持っているので、初心者の方が必要なことだけ質問をするという利用方法もあります。